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2006年9月18日
吉野家牛丼復活祭
時刻は午前11時4分。場所は最寄の吉野家。
朝、とくダネで知らされた牛丼復活の時間より少々遅れたが、だいたい予定通りの時間に到着できた。
とくダネの中継では、朝9時ごろではまだひとりしか並んでいなかった。そこは、日本一売り上げがある店だそうだ。
このニュースに私は油断させられていた。日本一の店でこれぐらいということは、おそらく、それほどでもないんじゃないか。通常の客足に、あっけなく食べられるだろう。
そんな気持ちから、私は最悪の場合を考えて、つまり並んでいなかった場合を考えて、復活の時刻通りにいったのだ。
しかし、その予想は、店が見えたとこたんに覆された。
店の周りに見える、黒山の人だかり。
見えていたのは入り口の方面ではない。店の裏側なのにもかかわらず、なぜにそんな人がいるのか。
近づいてみると、その状況が明らかになってきた。
入り口をスタート地点として、ぐるりと店の周りを人が並んでいたのだった。
数えていられなかったが、ざっと50人はいただろうか。
せっかく自転車を15分こいでやってきたこの吉野家。いまさら引き返すわけにも行かず、黙って並ぶことにした。
台風の影響からか、風がものすごく吹いていた。しかし、その風は数日前のひんやりとしたものではなく、台風による熱帯の熱気を感じた。
日差しもきつく、半そでで出てきたに感謝した。店の周りに漂う独特のにおいを感じつつ待ち続けた。
店内で召し上がる方おられますか?
そんな言葉を大声で言いながら、店員は行列をなぞっていく。1人減り、また1人減り、そして私は行列の前のほうまできた。
そして、ようやく私が選ばれた。
店内に入ると、お持ち帰りの人の列が並んでいる。
その横で、店員さんは鼻に汗をかきながら走りまわっている。アルバイトであろうが、おそらく今までの店とは一変してしまったためか、明らかに戸惑っている。
アメリカ牛の輸入停止のより、この企業は大きな痛手を受けた。たった一国の、それも一種類の食材が停止されることによる影響は、この企業にとっては生死にかかわった。そんな状況に、さまざまな道を模索しながらこの日を待っていた。
今では、その時に編み出されたと思われる、小さなプレートによる注文の把握の仕方は、少々わずらわしそうにも思われるが、これも新しい吉野家になったことになるだろう。復活ではなく、新しい吉野家の日に、今日至ったのだ。
時刻は午前11時45分。
私の前に、ついに注文していた牛丼大盛りが届いた。
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